「計算通り…」人がハマるには仕掛けがあるの巻
こんにちは、デザイナーのみそです。
突然ですが!自分の作ったもので誰かを夢中にさせているでしょうか?
もし、狙ったとおりに人を夢中にさせることが出来たら、素晴らしいですよね!
今回は「人を夢中にさせる仕掛けの話」を
現在リリース中の弊社ゲーム
『姫騎士と最後の百竜戦争』(姫ヒャク)の1シーンを例にご紹介したいと思います。
※今回の記事は、サイトウアキヒロ氏のゲームニクス理論を大いに参考にしております。
本記事でご興味をもたれたら是非、書籍などを読んでみてください。
1.まずは、フロー図を描いてみるの巻
大きな3ステップを描こう
姫ヒャクは、大きく↓のフローでゲームが進んでいきます。
基本はこの3ステップです!
この3ステップに、ユーザーに体験してもらいたい感情のテンポをプラスしてみます。
静→動→動!
になります。
ホップ、ステップ、ジャンプ!で大ジャンプを飛ぶように
静→動の部分で助走をつけて、動!で、感情の大ジャンプをしてもらいたい、という狙いです。
この大きなステップをブラさないように、はじめにハッキリさせておくことが大切です。
2.変化のルールを決めるの巻
子要素が追加されたら?
さて、↑で、大きな3つのフローが描けました。
ただ実際のところ、その3つには更に細かいフローがありまして
全部で6つのステップになります。
ここで大切になるのは、はじめに描いた大きな3ステップの流れです。
はじめに大きなステップを確認していない場合に起こる失敗例として、
↓のようなものが考えられます。
この場合だと、2ステップで大ジャンプが完了してしまっているので、
最後に「なんか尻すぼみだな〜」という感じになってしまいます。
はじめに大きなステップを確認しておけば、こうした矛盾にも、はやく気がつくことができます。
大機能の変化=大きな画面の変化、小機能の変化=小さな画面の変化
さて、子要素も含めたフローを描けたところで、次にやるべきもの…それは
変化のルールを決めることです。
この、変化のルールを決めるにもコツがありまして、
大機能の変化=大きな画面の変化、小機能の変化=小さな画面の変化
にするということがあります、実際に見てみましょう。
とても単純なことですが、こうしたルールを決めます。
それぞれの変化の項目については
大きい変化
- 動き(フェードアウト・イン)
- デザイン(背景・操作情報など)
- 音(BGM、SEなど)
小さい変化
- 動き(イーズアウト・イン)
- 音(SE)
とこうしたルールをはじめに決めておくことで、
感情がチグハグに動くことを防ぎます。
3.現実のモチーフを使ってみるの巻
モチーフと感情が沿うとテンションMAX
さて、この辺りで実際の姫ヒャクの画面スクリーンショットを見てみましょう。
この大きな3ステップでは全て、現実のモチーフを利用しています。
- 1ステップ:(お城)→建物の中にいる→安全な場所→静
- 2ステップ:(マップ)→地図上の地点を指で指す→準備→動
- 3ステップ:(扉)→内から外へ、出発する→動!
このように、3つのステップに沿ったモチーフを背景に入れています。
4.おさらいをするの巻
さて、おさらいです。
人がハマる仕掛けをつくるために、今回は3つのテクニックをご紹介しました。
- 大きなステップのフローに、感情のテンポをプラスして描く
- 1.に沿って、画面変化のルールを大、小で分ける
- 1.に沿った、現実のモチーフを入れる
これで、テンションMAXで冒険に出発できること、まちがいなしです!(のはずです…)
今回は3つご紹介しましたが、実はまだまだ沢山のハマる仕掛けがあったります。
その仕掛けは是非、ゲームを実際に遊びながら、考えてみてください!
それではまた〜